ラボオンチップや医療デバイスの微細加工に~2 µm帯フェムト秒レーザーが可能にする高精度プロセス|RayVen社 RayVen-L

2025年 04月11日

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🖊 ポリマーやガラスの加工、なぜ難しい?

マイクロ流体デバイスやラボオンチップといった分野では、
PMMA(ポリメチルメタクリレート)や石英ガラスなどの透明材料の微細加工が不可欠です。
しかし、これらの材料は従来の1 µm帯レーザーでは吸収率が低く、
熱影響による変形やバリの発生が大きな課題となっていました。

こうした課題を解決する手段として注目されているのが、
RayVen社製 2 µm帯フェムト秒レーザー「RayVen-L」です。
RayVenは、ドイツの大学研究グループからスピンオフしたレーザーメーカーで、
2 µmに特化した超高速レーザーソリューションを提供しています。

🖊 RayVen-Lで実現する、非熱・高精度加工

RayVen-Lは、2085 nmという赤外波長を採用し、PMMAやガラスに対して高い吸収率を持ちます。
さらに、750 fsのフェムト秒パルスにより、**熱拡散を極限まで抑えた「非熱加工」**を実現。
従来では変形が避けられなかった樹脂材料や、マイクロ構造を
必要とする医療デバイスの精密加工にも対応可能です。

🖊 主な特長(仕様一覧)

  • 波長:2085 nm(ポリマー・ガラスに高吸収)
  • パルス幅:750 fs(超短パルス)
  • パルスエネルギー:最大1 mJ(高エネルギー加工対応)
  • 繰り返し周波数:10–100 kHz(用途に応じて可変)
  • 平均出力:最大10 W
  • ビーム品質:M² < 1.2(ガウシアンビーム)
  • 出力安定性:RMS 0.35%以下
  • 冷却方式:水冷式
  • 設置性:誤調整不要の堅牢設計・連続運転対応

   ◎製品の詳細仕様はこちら 

🖊 活用事例:PMMAのライン加工とガラス内部改質

RayVen-Lは、透明材料PMMAに対して500 µm幅の微細なライン加工を実現。
従来レーザーで課題となっていた熱膨張や形状崩れを抑えながら、シャープなエッジ形成が可能です。
また、Corning製の高純度ガラス(厚み6.35 mm)に対しても、
体積内部の改質処理を施すことができ、デバイス内部に構造や導波路を形成するなど、設計の自由度が格段に広がります。

🖊 安定性・メンテナンス性も安心

医療やバイオ関連の装置においては、長期運転中の出力安定性や信頼性の高さも重要な要素です。
RayVen-Lは、±0.35%以下の出力変動と3Gの振動耐性を備えており、
クリーンルームなど振動の多い環境でも安定動作を実現します。
さらに、水冷・誤調整不要の設計により、メンテナンス負担も大幅に軽減されます。

🖊 最後に:微細加工の品質を次のレベルへ

透明ポリマーやガラスの加工で「バリが出る」「変形する」「設計通りの構造ができない」とお悩みの方へ。
RayVen-L
は、非熱・高精度・高安定性の3拍子を兼ね備えた次世代レーザーソリューションです。
ラボオンチップや医療デバイス開発において、新たな加工の可能性を広げるツールとして、ぜひ導入をご検討ください。

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