レーザーはキャビティ共鳴周波数の倍数である C/2L で発振すると入門用の教科書が説明する一方で、このことがほとんどの場合は実際には当てはまらないということが分かります。 (例外、つまりこの話が当てはまるのはゲインカーブが本質的に平らである場所においてですが、それはまた別の話です。) ゲインカーブの真中に位置しない縦モードは、ほんの少し本来の位置からずらされた周波数つまりゲインカーブの中心部に引き寄せられ、シフト全体から見ると最も遠くにある縦モードをも伴うことになります。これは「モードプリング(周波数引き寄せ)」と呼ばれるよく知られている効果で、それを裏付ける大いに発展した理論があります。 (モードプリングはレーザー固有のものではありません。例えば水晶発振器を外部コンデンサーを使って狭い範囲に調整することができますが、その機械的共鳴周波数は出力周波数とは異なります。)