カポジ型リンパ管腫症 (KLA) のハイスループットゼブラフィッシュスクリー ニング (Idea Bio-Medical社)

2025年 02月17日

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カポジ型リンパ管腫症(KLA) は、リンパ管内皮細胞(LEC) の体細胞活性化NRAS 変異 (p.Q61R)によって引き起こされる、まれで悪性度の高い不治の病です。KLAの臨床症状 を忠実に再現する動物モデルがないため、新しい治療法の開発が妨げられています。今 回、私たちは静脈およびリンパ管EC でヒトNRAS 変異の条件付き発現を促進すること で、KLAの新しいゼブラフィッシュモデルを確立しました。変異胚は、心膜浮腫や胸管 拡張などのKLAの臨床的特徴を再現し、KLA治療に使用されるMEK阻害剤であるトラ メチニブによって表現型が元に戻ることを発見しました。さらに、このモデルをAIベー スのハイスループット薬物スクリーニングプラットフォームと組み合わせて活用し、変 異表現型を選択的に元に戻す小さな化合物を検索し、FDA承認のチロシンキナーゼ阻害 剤であるカボザニチブと、競合的pan-Akt ナーゼ阻害剤であるGSK690693を主要なヒッ トとして特定しました。最後に、KLA 患者由来の培養細胞でこれらの薬剤をテスト し、LEC発芽を正常化し、NRAS下流経路をブロックする能力を実証し、GSK690693と カボザニチブが潜在的なKLA治療薬として有望であることを強調しました。全体とし て、私たちの新しいゼブラフィッシュモデルは、KLAの病因の研究と新しい治療方法の 特定に貴重なツールを提供します。

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