ゼブラフィッシュは、発育が早く透明な胚であるため、顕微鏡を用いた比 較的高スループットのスクリーニングが可能であり、生きた動物における 薬物スクリーニングのユニークな機会を提供する。しかし、迅速で柔軟な イメージングと解析のプラットフォームが限られているため、ゼブラフィッシ ュの薬物スクリーニングへの利用も制限されている。我々は、生きたゼブ ラフィッシュのハイスループットな表現型ベースのスクリーニングに適し た、使いやすくカスタマイズ可能な自動スクリーニング手順を開発した。 我々は、胚の明視野および蛍光画像を迅速に取得するためにWiScan® Hermes High Content Imaging Systemを利用し、解析のためにWiSoft® Athena Zebrafish Applicationを用いた。このアプリケーションは、明視野 画像から魚を自動的に検出し、解剖学的構造を同定し、魚検体を領域に 分割し、所望の方向・傾きの魚を測定する人工知能主導のアルゴリズム を利用する。最初の検証では、構造解析と蛍光画像を組み合わせて、胚 の尾にあるGFPタグの付いた造血幹細胞や前駆細胞をAIでカウントし、 手作業によるカウントと相関させた。さらに、遺伝子変異やX線照射の影 響を高含量で評価するために、幅広いアッセイを用いてこのシステムを検 証した。さらに、デュアル蛍光色素を用いた複数の細胞タイプの同時解析 をハイスループットで行った。さらに我々は、ゼブラフィッシュにおけるハイ コンテントスクリーニングのための、幅広く適用可能で迅速にカスタマイズ 可能なプラットフォームを実証した。